今年の「あそびキャンプ」では着ることができるゴミラ、ゴミラスーツを作るという、なかなか無謀なプロジェクトを控え、9月のわたしたちは明石の海辺、ゴミの枯渇問題に直面していた。
地球的に見て、当然、素晴らしいことではあるものの、わたしたちにとっては切実な事態。
さて、どうしたものか…
と言うわけで、急遽、ゴミの宝庫、海を渡った向こう側の淡路島へとゴミコロツアー(?)を決行することに。
緑が丘ガールズのあいちゃんとあさみちゃんを乗せた近藤ファミリーと岩屋の道の駅で待ち合わせ。京都からみずのせんせいも合流してくれることになり、二台の車を連ねてゴミコロピクニック!
なんというかここまでくると、わたしたちもホンモノ(のアホ)感が出てきたなぁ〜、などと意味不明なことを考えながら浜辺の道をゴミを物色しながらゆるゆる走ること5分。
パーキングがあったので、とりあえず停めてみるがそこには浜がなく、つぎのスポットに。
少し走ってみると、駐車できそうな空き地(すでに何台か停まっていた)を見つけ、早速そこに車を入れて、車から出てみると、いきなり小さなゴミが無数に散らばっている。
予想をはるかに超えたステキじゃないゴミたちを目の当たりにして、鼓動が速くなる。
「とりあえずここにしようか」ということで浜に移動し始めたわたしたちは、浜辺の一角がゴミで埋め尽くされていることに気づいてしまった。
それでもゴミコロピクニックに来ているわたしたち、「ワォ!すごー!」と声をあげたと同時にそれぞれゴミ袋を持っていきなりゴミを集めだしてしまった。
最初は使えそうな、いい感じのゴミを集める気だったのだけど、5分が過ぎるころすでにわたしたちのこころに共感覚の「罪悪感」のようなものが生まれていた。
とてもじゃないけど、全部はもっていけない。
でも、このゴミたちを見過ごすこともできない。
もやもやしながらも自然、ほんきゴミはほんきゴミ用の袋へ、ゴミラ用はこっちへ…と言う流れになり、そうなるとブルトーザーのような勢いでゴミを拾っては分別して袋にいれていく。
時々、「これどっち?」と聞かれるので、専門家の目で「持ってく〜」とか「うんんー、いまいち」などと答えたりして。
みずのせんせいと緑が丘ガールズはコンクリートで固められたゾーンで風に踊っているかのように楽しげにゴミを集めている。
20分ほど浜辺をさまよったら、だいぶん浜がみえてきたし、コンクリートゾーンに行ってみると、いい感じに個性的なゴミが山積みになっている。
予想を裏切らない、ゴミの宝庫!
そしてふと、階段状になっている段と段の間をのぞいてみると…すんげぇ〜!ぎゅうぎゅうにゴミが詰まっている。いやはや淡路、おそるべし。
それでもゴミコロの精鋭部隊にこわいものはない…と言わんばかり、ほんきゴミもどんどん集めて袋に詰めて、とりあえず、道路に一番近いところにもともとあったゴミ袋たちを整理しながら、今日の成果物も置いていく。
とりあえず後日行政に電話するか…とか、考えていたら、この後訪問する予定だったアートセンターが行政がらみの場所だと言うことをみずのせんせいからきいて、「ならばちょうどいい!」と、彼女にバトンタッチしようと勝手に決めてとりあえず淡コロは決着した。
子どもたちのちからがはたらいて、江井ヶ島みたいに宇宙をうごかしてくれるに違いない!って、密かに思ってたりするんだけど…
この次の日には、同じくあそびキャンプに使う「コウノトリ育くむお米」の稲刈りに行った豊岡で、車を降りた途端にゴミコロって、さらに湿地掘りながらもゴミコロって、歩いて移動する横に流れる水路の中のゴミの島を見つけて、またゴミコロって。
とにかくコロれるものならどこでも見境なくゴミコロって。
と、そんなことがあった9月の三連休を振り返り、ゴミコロに命をかける…自分に苦笑いしながらも、そんなことひとつひとつを楽しめる豊かさを嬉しく思ったりして。
さてここから本題の10月のゴミコロリ。今回はニュースポット、松江海岸にて10月11日に。
ここ、松江海岸と言えば…知る人ぞ知る、なかなかなハード系ゴミスポット。ゴミセサリーを作り始めたころ、素材を求めて各地をうろうろしていた時期があるのだけど、ここいら周辺にやってきた時、そこここにカラフルなプラゴミが散乱しているのを見つけて小躍り!さらに誰かが野焼きして溶け残った溶岩風のものなどもここで見つけた。
そんなことがあった経緯から、casa そらメンバーの期待は膨らみ、そのわくわく感を反映するかのような、爽やかな青空と碧い海、思わず「ふわぁ〜!」と声がでてしまうような心地よい朝だ。
今回は、竹村ファミリーと金田ファミリーに、高橋ファミリーとココちゃん、しんちゃん、のぶくん、山口さんおやこ、近藤パパとひろちゃん、さえちゃんファミリー、そしてわれらがまるちゃん!のメンバーで新スポットを開拓。
おやおや…今日はゴミピンクもいつの間にかしれっと合流しているではないですか!
駐車場から浜をみると、少し遠めのところに浜に降りる階段があり、そこを集合場所に決めて、歩きはじめた。
コンクリートの突堤を歩いたり、そこから飛び降りて浜辺を歩いたり、それぞれ好みの場所を伝ってのんびり移動。
はじめての場所だけに、集合場所を決めるのにすこし戸惑ったりしながらも、だれも急かしたりしないのがうちのみんなのいいところ。
さて、目的地に到着したら、ここからは速い!
みんなそれぞれの道具を手に、あちらこちらへと散らばっていく。
さてわたしもそろそろ行こうか…と、足元をみると…小さな子がしゃがみこんで小さな何かを見守っているような。
「かじゅませんせー、今日は芋虫コロリですか?」
じぃぃぃ〜
いつも穴コロに忙しいかじゅまくんは、今日は芋虫に出会ってしまったもよう。
が、しかし。かじゅまくんじぃぃぃ〜って見ているだけ。
「???」
「もしかして…さわるのこわい?」
こっちを見上げて、あつい視線をおくってくるところを見ると、どうやら図星らしい。
「穴をコロって埋めたげようか?」と、提案すると、穴をコロってくれたので、そこに芋虫くんをコロがしいれる。同時にかじゅまくんさっさっと砂をかけてくれる。
ふぅう〜、一件落着。
子どもの目で世界をみると、芋虫であれ、穴コロリであれ、いろんなことが愛おしいように感じられるから不思議。
今日も夢のなかにいるように時間がゆっくり流れていく…
さてっと、と、視線を元に戻して、くるりと周りを見まわすと、近藤パパとよー様がふたり、川が流れ込んでいる流れのなかで、タイヤと絡みついた何かを引っ張り出そうと格闘しているのを見つけ
「あっ、事件!」認知したと同時に走り出すわたし。
「なにそれ〜?」
「これ使える?」
「おもしろいね〜、使えるよー」
「とれるかな?」
「行けそうやけどなぁ〜」と言いながら、けっこう思いっきり引っ張ってる。
「あ、こんな時こそゴミピンクやん!」
『ゴミピンクぅう〜!』だれも音頭とってないのに、なんやこの息ぴったりな感じ。
「なになに?」と、風のように現れたたゴミピンクに、
「これ、引っ張ってぇええ〜」と甘めにお願いして、みんなで一緒に
よいしょ、よいしょ…
それでもタイヤはぬけません…
あれれ、読み違い?
よいしょ、よいしょ、よいしょ…
だいぶん動いてきたような気もするけど、やっぱりタイヤは抜けません。
しかたないので、よー様に念じてみたりしてもらいつつ、
よいしょ、よいしょ…
それでもなお、タイヤは抜けません。
こんな時はやっぱり近藤パパにバトンタッチして…
よいしょ、よいしょ、よいしょ。
もうひと息、よいしょ、よいしょ…
周りの砂をほったり、ちょっとズルしながら、
よーいしょ!
あら、気づいた時にはタイヤが抜けてました…
なんだかよくわからない結末だけど、つまり、タイヤは抜けました。
そしたら、大きなタイヤがどこからか…もう一本!
とりあえず、大きなタイヤは置いていこうと言うことになり、ゴミ回収のカゴまで運ぶことに。
ふと見ると、ひなちゃんに懐いているようなので、
「ひなちゃん、タイヤちゃん、カゴまで連れて行ける?」と聞くと
「犬飼いたいから、散歩の練習に…」と?
「ほな、一緒に行こか」
海からタイヤちゃんを引っ張り上げ、ズルズル。
「これ、草太がいっつも部活でやってるやつやん!」
ズルズル…ズルズル
「引きずっていくのは、筋トレみたいやな。ころがしてく?」
と言うわけで、ひなちゃんがタイヤをコロコロ。
コロコロコロコロタイヤコロコロ。
「ひなちゃんとタイヤを散歩してるの、わたしやん!」
「!」
でもその時には、ひなちゃんタイヤをすっかり手懐けていて、いい感じのペースでコロコロ。
300mほど先のゴミカゴに無事到著。
「ふぅ〜今日もええ仕事したなぁ〜」などと、お互いを称えあった瞬間。
そんなこんなしてみんなのところへ戻ってみると、あちらの川からの流れ口のあたりが騒がしい。
すかさず、よー様走っていって、
「うなぎやでー!」と叫んでいる。
なんだって⁈恐るべき地元のガキんちょたち…
素手でうなぎをコロった模様。
さらに驚くことに、ソッコー、彼らに混じってうなコロ体制に入ってるし…
いつもながら、予想外のいろいろが…
呆れながら見ていると、よー様ったら、見ているとずんずん奥に行ってしまって、見えなくなった。
あららら、どうしたもんかと河口の入り口まで行って呼んでみると、獲物を両手に持って戻ってきた!
「あら、うなぎちゃうん?」
「うん、見て!」と、
スチール棚のフレームらしきものをコロったらしくゴミコロの趣旨を重々理解された行動をとられておりました。
さすが!
海辺に戻ってコロることしばし、今度は河口からゴミピンクが…
ほんまみんな、サービス精神すごいな。
あれやこれ、激動の事件を追いかけていて、また全体像は見過ごしていたのだけど…竹村親子も金田親子ものぶくんも…みんなコツコツ、コロってくれてました。
さて、今日の成果はどうだろう?
と、なんだこりゃ?
ゴミ袋に混ざって、岡山県と書かれた道路脇によくあるキラキラに光る目印棒(?)とか、さまざまなロープ類に網など。なんか、なんと言うか…見たことがないようなものたち。
『』
「あ、これ、あれできるやん!」
と、思いついたわたし、簡易コスプレで…
あゝ、いつも楽しいゴミコロリ、今日も満喫しまくりました〜
あ!この日のゴミコロのあとは、スゥイングさん家のイベントに出すお花の絵をみんなで作りましたー
こんなに海ゴミ大活躍の展開をだれも予想していませんでした…