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2022年2月ゴミコロリ報告 里山スペシャルバージョン

2022年2月ゴミコロリ報告 里山スペシャルバージョン

2022/2月のゴミコロレポート 今回はちょっとスペシャルバージョン。

 明石の海辺がこどもたちと宇宙の連携により、嘘みたいに綺麗になってしまってはや数年。 当初の宝探し感覚の弾けるようなワクワク感は少し薄れたものの、積み重ねた経験が彼らのゴミコロ力をプロレベルに引き上げた感がある。

とは言え、こどもたちはこども…こどもには仕事ではなく意味のないあそびをあそび尽くしてもらはなければいけない… ん?よくわからないけど、とにかくこどもにはあとさきのことなど考えることなく、ただ今を夢中にこどもらしくあそんでもらえるように絶対的な安心感をただただ提供することがおとなと言うかわたしの使命だと感じていて… そんなことから、最近のわたしは“こどもさまがた”が喜ぶことを探す目を持つひとに育ってきていることを自負している。

 そんなある日のこと、いや思い返すと去年の4月、(おとなこども仲間の)まるちゃんが明石市の塩漬け地問題の情報をわたしに流してきて(詳細はもはや覚えていない…)、その塩漬け地が明石にこんな場所があるなんて!な、(放置されている間に)自然体系の成立した里山であり、動植物ともに保護すべき在来種の宝庫やねんと、耳打ち。 塩漬け地なこと、そのものは問題ではなく、その後の話しが問題で。 つまり、明石市議会でこの塩漬け地の有効活用に向けての方向性に難あり! この美しい里山に高速道路工事からでた土砂を流し込んで、緑と調和した倉庫街を作るとか、そんな計画。おじさま方の考え方としてはSDGsにもぴったり!丁度いいじゃん!的な雰囲気。 どの辺が? 経済活性化につながる… ???? いやいやないっしょ。 それはもはやSDGs的視点に立った考え方ではなく、コテコテの昭和、土の時代バリバリに見える。 そんなこんなでとにかく見にいかなくっちゃ!と、まるちゃんが企画してくれた自然観測会に参加。その里山を自分の目で見て、身体で感じたら、当然、わたしのなかの妖精たちが騒ぎ出し、とにかくできることをしなきゃと頭をくるくる回転させ始めた。 そしてふと、まるちゃんはなぜ堂々とこの土地に入れてるの?とシンプルな疑問を感じ、本人に確認してみると、この土地を管理している明石市の道路課にね、立ち入り許可証を発行してもらってん…とのこと。 「ん?それって、まるちゃんが議員やからもらえるん?」 「そんなん関係ないねん、誰でも発行してもらえるで」とまるちゃん 「えっ!そしたら、わたしも行ったら発行してもらえるってこと?」 「そらそうやで」 「ぴんっ!じゃあ、わたしも発行してもらう」 「そして他のみんなも発行してもらうように促したら、市にいいアピールになるやん。だって、次々市民がやってきて、あの土地の立ち入り許可証の発行を求めるねんで、面白いやん。市役所の担当者が、なんや最近あの塩漬けの土地人気あるなぁって思ったら、ちょっと大事にしようって思うと思うねん、と、こども力の高いあいこちゃんがペラペラと曰う。 と言うことで、自然観測会が終わった後、その日の午後にはすでにまるちゃんに伴われたわたしの姿は明石市役所にあった。

 そんなことがあってから、およそ10ヶ月後…岩が動いたー! 何人かが里山への立ち入り許可をもらいに行ってくれたことももちろんだけど、まるちゃんや地球LOVE明石のみなさんの署名活動など、いろいろなことが功を奏したのだと思う… 行政サイドも『そんなに言うんだったら、市民のみなさんなら、どんな風にこの里山を利活用してくれるのか見せてみて…』的な想いでチャンスをくれたんだと想像しているんだけど、明石市がわたしたち市民連合(水と緑のネットワーク)にこの5600平米もの里山を10月末まで貸してくれることに… へぇーさすが明石市やな。 早速、昨年4月に初めて足を踏み入れて以来、念願だったゴミコロ、里山のゴミコロ!2週間後の2月のゴミコロ、里山でやったらええやん!と。 みんなの森をあそびながら美しく… いや、まさに、絶対、子どもら喜ぶで!とにやにや。 まだ市へのプレゼン前なのに勝手ににやにやし始めたもんだから、市役所の皆さん大慌てで契約をまとめてくれ、2月6日の直前の金曜日に契約書を締結する運びと相成りまして。

なんかね、不思議だよね。個人的には1月16日にフランスから帰国してその約半月後にこんな巨石を動かしちゃって…

 

そんなミラクル劇場を経てついに迎えた、2月のゴミコロ。 朝からピカーん!の快晴。寒いけど…めっちゃ寒いけど。 わたしたち、みんなの張り切り感が反映しまくった清々しい冬日。

今回は午前中、casaそらメンバーがゴミコロしている横で、有志のみなさんが草払い機持参で草刈りをしてくれたり、午後は自然観測会をちょこっと。 ギリギリまで活動ができるかどうかが決まらなかったにもかかわらず、竹村家、近藤家、もちろん高橋家、しんちゃん&よね子さん、小さいひなここ姉妹とママとまるちゃん、corecolorのおふたりに自然活動家のみなさん、神戸新聞(も来てくれたけど『ゴミコロ』って意味がわからなかったみたいで記事内では触れられてない(T . T)…)など、結構な人数が寒いなか集まってくれた。

 

森の中にはイノシシトラップがあったり、草払いも同時にしてくれるから、海辺と違う注意点について説明が必要…と、あれ、いちばんの要注意人物がいないじゃん。 みんなでキョロキョロしていると、遠くに発見!「よーすけー!よーすけー!」そうです、我らがよーさま、カンフーを休んでもちろん参加です。

わんぱく広場中心部で早速あそぼうとしているよーさまを呼びあつめ、注意点を説明しようと思ったら、おしっことか、なんとか言い始めたし、駐車場寒いしで、とりあえずトイレを済ませて移動しようとなり、それぞれ車に乗って移動。

森の入り口で再度集合したら、みんな気もそぞろ、ぱぱっと打ち合わせしたらそこは手慣れたもの、それぞれ道具を手に森の入り口へ。

casaそらメンバー以外は森の奥深いところの広場で草払いする手筈だったので、あとはお昼まで別行動。

さて、森の入り口は?と言うと…

いやはや、宝の山です。

パッとみただけで、やりがいたっぷり。 子どもたち、一瞬息を呑んだかと思うと、もう、それぞれのターゲットに向かって一目散。さんさんごご、散らばって…行かない。 ほんと、入り口あたりに掃除機やら、なんかの部品やら、空き缶・瓶にビニール類、海とは違うプラスチックなどの何かがいろいろ。 ふと気づくと足元で何か真剣に、土掘りしている小さなひとが。

ん?かじゅまー⁈何なに⁈ うん、一心不乱に何かを掘っている。

10メーター四方に散らばるゴミは一見大した量には見えないけど、ひとつ取り出すと下に何かを見つけ、掘り起こすとどんどん出てくる。

 

子どもたちは目を輝やかしながら、鼻いき荒く、めずらしい獲物の収穫合戦に精をだす。 ああああ、久しぶり、この感覚。 こうなると、よーさまのスイッチがガッチリ入り 「あいちゃん、これみてー!これみてー!」とお宝報告の嵐が…

森はどこかから流れて来ないだけに、お宝も海ほど奇想天外ではないけど、なんでこんなもの(ゴミ)がこんなにたくさんあるんだろうと、人びとのこころの有り様に幻滅を感じながら、みらいのひとたちが天真爛漫に森を生き返らせていく様をみているとわたしのこころの痛みが少しずつ和らいでいくのを感じたりして。 と、ほっこりしていると、足元のひとの熱がちょっと熱くなってるのを感じて、見下ろしてみると…

出てきた〜と、満足気ににっこりしているかじゅまの姿が。 手に持っているものはと言うと、すっかり根が生えた…スニーカー⁈

えっ⁈スニーカーに根が生えてる⁈ ええええっ! かじゅま、でかした!新植物の発見ではないか! などと、勘違いしそうなほど、植物化したスニーカーを静かにそして誇らしげにかかげるかじゅまの姿に一堂感動をおぼえ、 「かじゅまぁ〜すごいやん!よーやった!」 みたいな… 穏やかで平和である。

なんかね、ほんと、子どもたちとこんな時間を過ごせるなんて、ほんとしあわせなことだと、いつもいつも感じるようになってきた。 年かしらね…ふふふ。 こんなんだったら年とるのも全然わるくないわぁ〜 とか、ひとり感慨にふけったりしそうになっても、ゴミコロなんでね、そんな隙間はゆるされることもなく。

あちらこちらから、ゴミぶくろ取ってだの、これ取ってだの、そんな風に時間は過ぎていくのでした。

はっ!てか、(キョロキョロ)新聞記者さんはどこ⁈ 結局、ゴミコロの悦びの時間を体験してもらうことなく、このスペシャルでしあわせいっぱいのゴミコロ時間は終わりを迎えたのでした。

今回は変則バージョンだったので、このあと、お昼休みを挟んで…と、思ったら、草払いされたキャンプ場跡地で取材が。 みんな、草の上でたのしそうに…みたいなリクエストだったので、どうしようかなぁ〜と思ってあたりを見回すと! 干からびた苔を発見。なんともいい感じなので、拾ってまるめてみたら、あれ、まあ! なんとも味のある苔玉が簡単にできちゃったので、ありちゃんの頭にちょこん(って言うにはデカい)とのせてみたら、

やっぱりね、似合うぅ〜!かわいい〜!

そうするとわたしものせてみたくなるし、しんちゃんにものせてみたくなる。

ふふふ、苔の妖精! きゃあぁ〜冬の森活、たのしい〜 だけど、やっぱり、普通の世界からやって来たひとには、この手のたのしみは理解できないようで…残念ながら、これも採用されず。枯れ草の上にみんな集まって普通に記念撮影をし、そのあと、取材をうけ、とりあえず、午前の部終了。

 

枯れ草ふわふわに陽がさすとぽかぽか。 時おり、雪も舞うようなほんとに冬っぽい日、乾いた草の上に座って、それぞれお弁当をほおばりながら、森を見まわすと、ここが明石って言うことを不思議に思うくらい、特別な場所。 ふぅ〜と大きく息をして 「いいところやなぁ〜」と思わず声が出る。

 

午後はと言うと、みんな総出で、草払いや竹を切るなど、本気の里山整備。

機械で切った草を危なくない距離を保ちながら、子どもたちと枯れ草や葉っぱを集めて、小山に積み上げていく。

カブトムシがこの小山にたまごをうみつけるって聞いたら、もうワクワクして夏の里山活動に想いを馳せながら、どんどん作業が進んでいく。

竹を切る作業もなかなか大変で、野生の竹ってこんなに長いんだ…と改めて知るが、レイナちゃんと草太がいいコンビで、どんどん切っては倒し、広場の中央に運んで積み上げていく。

子どもたちが一人前に仕事してくれるのをみて、大きくなったなぁ〜とまたもや感慨深く感心しながら、わたしはと言うと、よーさま&ありちゃんコンビが積み上げてくれたふかふかの枯れ葉ベッドを見つけてダイブ!

「ひゃっほー!」 枯れ葉を大きな袋に入れてふたりがはこんできたので、そのまま、わたしの上にかけてくるだろうなぁーとワクワクしてたら、前まできて止まっているので見てみると『どうしたものか?』とわたしをのぞき込んでいる。

「ん?かけへんの?」 「かけていいの?」 「こう言う時は、うむを言わずにかけるねんで」と悪ガキ指導。

みんなやさしいから… と言うわけで子どもたちに、葉っぱのお布団をかけてもらって、ぽかぽかのお日さまを浴びて満足するわたし。 そうです、つまり、わたしは何もせず、散々あそんでいたのです。

ちゃんとした子、ありちゃんは、えらいので、わたしの行動をしっかりチェックして、ちゃんとすることした後、

念願の枯れ葉のベッドに潜り込んでいました。

そしたら、ニコニコニコニコ、もう根が生えたようで、なかなか出てきませんでした。

あそんでいたら思い出したけど、わたしが子どもの頃は田んぼや近くの森でこんなあそびばっかりしていたのでした。 最近はこんなあそびができる場所がなくなってしまったから、すっかり、こんなあそびを近くでできること忘れていたんだけど、思い出したのです。 あああ、ほんとに貴重な場所を借り受けちゃった!子どもたちのためはもちろんのこと、わたしたちのためにも、ここは大切にしなきゃなぁ〜と、蒼いそらを見上げながら思ったりして。

ひとしきりお仕事して、嘘みたいに感じよく広場が整備されたので、大切な木のことやイノシシが掘った場所のことなど、少し森の様子を解説してもらい、

 

みんなでおやつをむしゃむしゃ食べて(自然の中にいるとお腹が空くし、食べ始めると嘘みたいに美味しい!)、午後3時ごろかな、長い1日を終えて解散と相成りました。 はぁ〜!ほんと、ちょっとした旅気分の1日でした。

帰って、ズボンの折り返しを開けてみたら、たくさんの草きれと土や石ころが転がり落ちて、あゝ、今日もたのしかったなぁーともう一度ニヤニヤ。 こんな風にニヤニヤしながら、一生過ごすことができますように! さて、次は何してあそぼうかなぁ〜

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